第22回ケアマネ試験問題 9 支援分野

令和元年第22回介護支援専門員実務研修受講試験 問題文 支援分野

問題9

介護保険における第1号被保険者の保険料について正しいものはどれか。2つ選べ。

1保険料率は、毎年度改定しなければならない。
2年額18万円以上の遺族厚生年金受給者は、特別徴収の対象となる。
3年金を受給していない者は、市町村民税に合算して徴収される。
4世帯主は、普通徴収の場合には、その世帯に属する第1号被保険者と連帯して納付する義務を負う。
5保険料減免の対象者は、政令で定められる。

 



問題9 正解 24

選択肢1と3をまずは×とし、4○を選び2と5で迷った受験生が多いと予測します。
「遺族厚生年金受給者」「政令」の文言を考え込んでしまうと迷う原因になるかと思われます。

第1号被保険者の保険料関連の知識を問うものですが、該当介護保険法と介護保険法施行令と地方自治法が正答を導き出すための基礎資料となります。
「遺族厚生年金受給者」という文言がなぜ出ているのかということを正確に把握している受験生はいないでしょう。
なぜなら、
特別徴収は、2000年に開始された介護保険制度から導入され、介護保険法施行令第41条で特別徴収の対象となる老齢基礎年金基準額を年額18万円(月額1万5千円)と定められ、2005年度の介護保険法改正では、65歳以上の障害・遺族年金にも拡大された背景があります。対象となる年金の種類を細かく覚えることは、多くて不可能でしょう。

(特別徴収の対象となる年金の種類)

国民年金法の老齢基礎年金・障害基礎年金・遺族基礎年金・旧陸軍共済組合員等に対する老齢年金

旧国民年金法の老齢年金・通算老齢年金・障害年金

厚生年金保険法の障害厚生年金・遺族厚生年金

旧厚生年金保険法の老齢年金・通算老齢年金・特例老齢年金・障害年金・遺族年金・寡婦年金・通算遺族年金

旧国家公務員等共済組合法・旧地方公務員等共済組合法等の退職年金・減額退職年金・通算退職年金・障害年金・遺族年金・通算遺族年金

旧私立学校教職員共済組合法の退職年金・減額退職年金・通算退職年金・障害年金・遺族年金・通算遺族年金

旧船員保険法の老齢年金・通算老齢年金・障害年金・遺族年金

移行農林共済年金の障害共済年金・遺族共済年金

移行農林年金の退職年金・減額退職年金・通算退職年金・障害年金・遺族年金・通算遺族年金

被用者年金制度の一元化等を図るための厚生年金保険法等の一部を改正する法律附則第37条1項・第41条1項・第61条1項・79条の障害共済年金・遺族共済年金

選択肢1は、×ですが三年毎に改定が正しいのですが、どこに書いているの?出典は?
介護保険法第129条(保険料)3に三年云々と書かれています。
要は、
65歳以上の人の介護保険料は、各市町村が3年ごとに策定する「介護保険事業計画」(第7期計画期間は、平成30年度~令和2年度まで) に基づく、介護サービス費用の見込みにより算出し、基本的に3年毎に改定します。
 保険料額は、本人やその世帯員の 市民税の課税状況、本人の合計所得金額などによって段階別に各市町村の条例で決まり段階が分かれています。
例1 東京都練馬区 15段階 で年間最高271,800円 最低25,320円
例2 北海道札幌市 13段階 で年間最高159333円 最低25,979円

(保険料)
介護保険法第129条 
市町村は、介護保険事業に要する費用(財政安定化基金拠出金の納付に要する費用を含む。)に充てるため、保険料を徴収しなければならない。

2 前項の保険料は、第一号被保険者に対し、政令で定める基準に従条例で定めるところにより算定された保険料率により算定された保険料額によって課する。

3 前項の保険料率は、市町村介護保険事業計画に定める介護給付等対象サービスの見込量等に基づいて算定した保険給付に要する費用の予想額、財政安定化基金拠出金の納付に要する費用の予想額、第百四十七条第一項第二号の規定による都道府県からの借入金の償還に要する費用の予定額並びに地域支援事業及び保健福祉事業に要する費用の予定額、第一号被保険者の所得の分布状況及びその見通し並びに国庫負担等の額等に照らし、おおむね三年を通じ財政の均衡を保つことができるものでなければならない。

 

選択肢2は、○ どの条文が出典なのか?下記の各条文を読み込むと根拠から理解できます。

(保険料の徴収の方法)
第131条一部抜粋
普通徴収(市町村が、保険料を課せられた第一号被保険者又は当該第一号被保険者の属する世帯の世帯主若しくは当該第一号被保険者の配偶者(婚姻の届出をしていないが、事実上婚姻関係と同様の事情にある者を含む。以下同じ。)に対し、地方自治法第二百三十一条の規定により納入の通知をすることによって保険料を徴収することをいう。以下同じ。)の方法によらなければならない

地方自治法第二百三十一条の規定
(歳入の収入の方法)
第231条 普通地方公共団体の歳入を収入するときは、政令の定めるところにより、これを調定し、納入義務者に対して納入の通知をしなければならない。

(法第131条に規定する政令で定める年金給付等)
第四十条 法第百三十一条に規定する政令で定める年金たる給付は次のとおりとする。
一 国民年金法による老齢基礎年金、障害基礎年金、遺族基礎年金及び同法附則第九条の三第一項による老齢年金

二 昭和六十年国民年金等改正法第一条の規定による改正前の国民年金法(第四十二条において「旧国民年金法」という。)による老齢年金、通算老齢年金及び障害年金

三 厚生年金保険法(昭和二十九年法律第百十五号)による障害厚生年金及び遺族厚生年金

四 昭和六十年国民年金等改正法第三条の規定による改正前の厚生年金保険法(第四十二条において「旧厚生年金保険法」という。)による老齢年金、通算老齢年金、特例老齢年金、障害年金、遺族年金、寡婦年金及び通算遺族年金

2 法第百三十一条に規定する政令で定める年金たる給付に類する給付は、次のとおりとする。

一 昭和六十年国民年金等改正法第五条の規定による改正前の船員保険法(第四十二条において「旧船員保険法」という。)による老齢年金、通算老齢年金、障害年金及び遺族年金

二 被用者年金制度の一元化等を図るための厚生年金保険法等の一部を改正する法律(平成二十四年法律第六十三号。以下この項及び第四十二条において「平成二十四年一元化法」という。)附則第三十七条第一項に規定する給付のうち障害共済年金及び遺族共済年金

三 平成二十四年一元化法附則第四十一条第一項の規定による障害共済年金及び遺族共済年金

四 国家公務員等共済組合法等の一部を改正する法律(昭和六十年法律第百五号。以下この号において「昭和六十年国共済法等改正法」という。)第一条の規定による改正前の国家公務員等共済組合法(第四十二条において「旧国共済法」という。)及び昭和六十年国共済法等改正法第二条の規定による改正前の国家公務員等共済組合法の長期給付に関する施行法(昭和三十三年法律第百二十九号)による退職年金、減額退職年金、通算退職年金、障害年金、遺族年金及び通算遺族年金

五 平成二十四年一元化法附則第六十一条第一項に規定する給付のうち障害共済年金及び遺族共済年金

六 平成二十四年一元化法附則第六十五条第一項の規定による障害共済年金及び遺族共済年金

七 地方公務員等共済組合法等の一部を改正する法律(昭和六十年法律第百八号。以下この号において「昭和六十年地共済法等改正法」という。)第一条の規定による改正前の地方公務員等共済組合法(第四十二条において「旧地共済法」という。)及び昭和六十年地共済法等改正法第二条の規定による改正前の地方公務員等共済組合法の長期給付等に関する施行法(昭和三十七年法律第百五十三号)による退職年金、減額退職年金、通算退職年金、障害年金、遺族年金及び通算遺族年金

八 平成二十四年一元化法附則第七十九条に規定する給付のうち障害共済年金及び遺族共済年金

九 私立学校教職員共済組合法等の一部を改正する法律(昭和六十年法律第百六号)第一条の規定による改正前の私立学校教職員共済組合法(第四十二条において「旧私学共済法」という。)による退職年金、減額退職年金、通算退職年金、障害年金、遺族年金及び通算遺族年金

十 移行農林共済年金(厚生年金保険制度及び農林漁業団体職員共済組合制度の統合を図るための農林漁業団体職員共済組合法等を廃止する等の法律(平成十三年法律第百一号。次号において「平成十三年厚生農林統合法」という。)附則第十六条第四項に規定する移行農林共済年金をいう。)のうち障害共済年金及び遺族共済年金
十一 移行農林年金(平成十三年厚生農林統合法附則第十六条第六項に規定する移行農林年金をいう。)のうち退職年金、減額退職年金、通算退職年金、障害年金、遺族年金及び通算遺族年金

(特別徴収の対象となる年金額)
第四十一条 法第百三十四条第一項第一号及び第二項から第六項までに規定する政令で定める額は、十八万円とする。

選択肢4○
よらなければならない。
(普通徴収に係る保険料の納付義務)
第132条 第一号被保険者は、市町村がその者の保険料を普通徴収の方法によって徴収しようとする場合においては、当該保険料を納付しなければならない。

2 世帯主は、市町村が当該世帯に属する第一号被保険者の保険料を普通徴収の方法によって徴収しようとする場合において、当該保険料を連帯して納付する義務を負う。

3 配偶者の一方は、市町村が第一号被保険者たる他方の保険料を普通徴収の方法によって徴収しようとする場合において、当該保険料を連帯して納付する義務を負う。

選択肢5は×政令がひっかけです。下記の2の条文を見比べて下さい。2つの条文の【政令と条例】合成して作成されていることが理解できると思われます。

試験問題の作り方は、ざっくりいうと

過去問題で出題されたた条文の近くを引っ張り出し、文言を入れ替えたり、合成したり、カモフラージューするために類似している文言を書き加えたりして作られているようです。

 

第141条の二 第百三十四条第二項から第六項までの規定により通知が行われた場合において、市町村が第百三十五条第二項から第六項までの規定により特別徴収の方法によって保険料を徴収しようとするときの特別徴収額の通知、特別徴収の方法によって徴収した保険料額の納入の義務その他の取扱いについては、政令で定める。

(保険料の減免等)
第142条 市町村は、条例で定めるところにより、特別の理由がある者に対し、保険料を減免し、又はその徴収を猶予することができる。

 

賢明な受験生は、過去問と介護保険法の条文を確認することが最良の学習方法だと気づいていることでしょう。

中途半端な参考書や問題集では、たまたま知っているところが出れば正答できますが、知らない問題が出た時に、どうやって得点するか?検討もつかなくなり、

迷い道にはまってしまう傾向があるようです。

過去問分析は本当の意味を知っていれば、有効な学習ですので、様々な角度から自分なりに検証しましょう。

 

学習法の提言

3つしかありません

1 間違ったやり方

2 正しいやり方

3 俺(独自)のやり方

2か3をおすすめします。

 



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