問題42(医療分野)(第19回-2016-h28)

問題42(医療分野)(第19回-2016-h28)

終末期のケアについて、より適切なものはどれか。3つ選べ。

1 体位変換の頻度の減少や栄養状態の悪化により、褥瘡ができやすくなる。

2 本人の意思を確認できない状況下では、家族の意見が分かれることがあるため、医療・介護専門職が方針を話し合い、その結果に基づき家族を説得する。

3 終末期には、息苦しさが楽になるよう、ベッドの角度調整など姿勢の工夫をする。

4 終末期には、身体への負担が大きいため、本人が望んでも入浴は避けなければならない。

5 家族の予期悲嘆を表現できるよう支援することは、家族に対して看取りへの心の準備を促すことにつながる。



問題解説  解答135



 

わが国では、厚生労働省においても定期的に『終末期医療』について調査を行い、それに基いた【人生の最終段階における医療の決定プロセスに関するガイドライン】を策定、公開しています。

 

人生の最終段階における医療の決定プロセスに関するガイドライン

1 人生の最終段階における医療及びケアの在り方
                    
① 医師等の医療従事者から適切な情報の提供と説明がなされ、それに基づいて患者が医療従事者と話し合いを行い、患者本人による決定を基本としたうえで、人生の最終段階における医療を進めることが最も重要な原則である。
② 人生の最終段階における医療における医療行為の開始・不開始、医療内容の変更、医療行為の中止等は、多専門職種の医療従事者から構成される医療・ケアチームによって、医学的妥当性と適切性を基に慎重に判断すべきである。
③ 医療・ケアチームにより可能な限り疼痛やその他の不快な症状を十分に緩和し、患者・家族の精神的・社会的な援助も含めた総合的な医療及びケアを行うことが必要である。
④ 生命を短縮させる意図をもつ積極的安楽死は、本ガイドラインでは対象としない。

 

2 人生の最終段階における医療及びケアの方針の決定手続    
               
人生の最終段階における医療及びケアの方針決定は次によるものとする。

 

(1)患者の意思の確認ができる場合
① 専門的な医学的検討を踏まえたうえでインフォームド・コンセントに基づく患者の意思決定を基本とし、多専門職種の医療従事者から構成される医療・ケアチームとして行う。
② 治療方針の決定に際し、患者と医療従事者とが十分な話し合いを行い、患者が意思決定を行い、その合意内容を文書にまとめておくものとする。
上記の場合は、時間の経過、病状の変化、医学的評価の変更に応じて、また患者の意思が変化するものであることに留意して、その都度説明し患者の意思の再確認を行うことが必要である。
③ このプロセスにおいて、患者が拒まない限り、決定内容を家族にも知らせることが望ましい。

 

(2)患者の意思の確認ができない場合
患者の意思確認ができない場合には、次のような手順により、医療・ケアチームの中で慎重な判断を行う必要がある。
① 家族が患者の意思を推定できる場合には、その推定意思を尊重し、患者にとっての最善の治療方針をとることを基本とする。
② 家族が患者の意思を推定できない場合には、患者にとって何が最善であるかについて家族と十分に話し合い、患者にとっての最善の治療方針をとることを基本とする。
③ 家族がいない場合及び家族が判断を医療・ケアチームに委ねる場合には、患者にとっての最善の治療方針をとることを基本とする。

 

(3)複数の専門家からなる委員会の設置

上記(1)及び(2)の場合において、治療方針の決定に際し、
・医療・ケアチームの中で病態等により医療内容の決定が困難な場合
・患者と医療従事者との話し合いの中で、妥当で適切な医療内容についての合意が得られない場合
・家族の中で意見がまとまらない場合や、医療従事者との話し合いの中で、妥当で適切な医療内容についての合意が得られない場合等については、複数の専門家からなる委員会を別途設置し、治療方針等についての検討及び助言を行うことが必要である。

病院への入院や、老人ホームへの入所の際に「延命処置に関する意思確認書」や「終末期医療の事前指示書」といった名称の書類への記入を求められることが増えてきました。施設勤務の受験生さんは、ご覧になったことがおありかと思います。
これらの書類は、入院・入所者が意思表示できなくなった場合に、その意思を尊重した治療を行なわれるために必要となるものです。簡単に申せば、どのような延命処置を受けるか等を、あらかじめ記入して記録しておくものとなります。

 

 

1○
エアマットの導入やクッション、ポジショニングピローの適切な利用、スライディングシートの活用、皮膚の清潔や保湿など、できることはたくさんあります。チーム一丸での対応が求められますね。

 

2×
終末期にどのような医療や介護を望むか・・・これは、本人の意向を確認する手順をきちとんと踏みながら方針を決めることが大原則となります。ただし、重度の認知機能障害や意識障害の人の場合、本人の意向を確かめることが困難な場合も多々あります。
その際に家族や第三者が単独で決定するのではなく、家族に加わり、複数の医療・介護の専門職が協議を行い、関係者の総意に基き、方針をまとめることが望ましいとされます。
この方法を、コンセンサス(意見の一致)・ベースド・アプローチと呼びます。

 

3○
頭をすこし高くすると、横隔膜が下がり、肺が広がりやすくなって、呼吸が楽になることが多いとされます。
オンライン模試3回目にも!!登場していましたね。

 

4×
たとえ終末期であっても、さまざまな入浴方法が考えられます。御本人の希望をできる限り優先したいですね。

 

5○
予期悲嘆とは、患者さんやその家族が死を予期したときに生じる正常な喪のことをいいます。
予期悲嘆では、患者さんの没後に家族が経験するものと同じ症状が数多く現れてきます。
この悲嘆には、予期されている死に関する思考や感情、文化的・社会的反応で、患者さんとその家族が感じるもの全てが含まれます。
期悲嘆には、この喪失という現実に家族がゆっくりと時間をかけて慣れていくことを可能にするという効用もあるとされます。

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