第20回ケアマネ試験問題58 無料解説 随時詳細加筆いたします。

問題58
成年後見制度について正しいものはどれか。3つ選べ。

 

1 法定後見制度は,判断能力の程度に応じて,後見,保佐及び補助の3類型に分かれている。

2 成年被後見人が行った法律行為は,いかなる場合でも取り消すことができない。

3 保佐人には,年金,障害手当金その他の社会保障給付を受領する代理権を与えることができる。

4 公正証書以外の方式で契約をしても,任意後見契約として有効である。

5 社会福祉協議会等の法人も,成年後見人に選任されることができる。



解答 135

問題難易度アンケート結果はこちらから

 

福祉分野のうしろから、3問は、例年どおり、

 

『公的サービス、および、その他の、社会資源 導入方法論』でした。

 

 

おさらいとして、試験出題範囲の 小項目も みてみましょう。

 

★★★

 

自立支援のための総合的ケアネットワークの必要性

 

★★★

 

社会資源間での機能や役割の相違

 

★★★

 

フォーマルな分野とインフォーマルな分野の連携の必要性

 

これをご覧いただくと、以下のような出題が繰り返し登場する理由がおわかりいただけるとおもいます。

 

 

21回本試験、ぜったい合格!! を 目指す受験生さんは、過去問題から出題パターンをしっかりさぐり、最後の3問、もしくは、4問を、かならず得点するこころづもりで、どうぞ学習を。

 

☆☆  成年後見制度

 

☆☆  日常生活自立支援事業

 

☆☆  障害者総合支援法

 

☆☆  後期高齢者医療制度

 

☆☆  高齢者虐待防止法

 

☆☆  フォーマルサービスと、インフォーマルサポート

 

☆☆  生活保護制度

 

 

それでは、設問を、1つ、1つ、みてまいりましょう。

 

 

1○

 

御高齢になられた、ご両親さまや、ご親族の方の『後見人』となられ、サポートをなさっておられる受験生さんも、おいでかもしれないですね。

 

また、社協などにお勤めの受験生さんで、すでに、御仕事を通じて現場でこの制度にかかわり、御活躍をなさっておられる場合もあるとおもいます。

 

 

【成年後見制度】は、実は、介護保険制度とおなじ時期に、スタートした制度です。

 

お誕生日?は、 2000年 4月 ですね。

 

それまで長くつづいていた、禁治産、準禁治産という制度が、おもいっきり改正され、はじまったものとなります。

 

なんと、102年ぶり!! の、大改正 だそうです。

 

介護保険制度の学習をなさっていて、お気付きのように、世界は、ノーマライゼーションが主流となりました。

 

権利擁護のための制度も、『措置』から、『契約』へ。

 

おおきな、おおきな、一歩がスタートした ・・・ のですね。

 

 

さて、【成年後見制度】は、認知症や、知的障害、あるいは、精神障害などなどにより、判断能力が不十分であるために、意思決定が困難な人の、判断能力を成年後見人がおぎなってゆく制度となります。

 

 

以下のように、【成年後見制度】は、大きく、2つにわかれます。

 

(1)  法定後見制度

 

(2)  任意後見制度

 

さらに、

(1)の、法定後見制度は、対象者の判断能力の程度に応じて、3つの類型に分類されます。

 

①  後見類型

 

②  補佐類型

 

③  補助類型

 

 

よって、設問1は、 (○)といたします。

 

 

 

設問の文章を、よおく読むと・・・

 

成年【被】後見人 とあります。

 

つまり、成年後見制度を利用しておられる人 という  意味ですね。

 

後見人がサポートしている、判断能力が不十分である人が、行なった法律行為・・・

 

これを、取り消すことができるか、否か?? という問題ですが、

 

ずばり!!

 

本人がみずから行なった契約などについては、本人にとって、不利益なものは原則として、取り消すことができるとされます。(日常生活に関する行為以外の行為)

 

※  

 

日常生活に関する行為の範囲については、成年被後見人の能力の程度、行為の性質、金額及び成年被後見人の財産の額や生活程度によって異なりますが、基本的には、生活必需品の購入等に限られると考えられます。

 

【法務省】のホームページにおいても、成年後見制度についてくわしくのせられていますので、ぜひ、ごらんになってみてください。

 

 

3○

 

法定後見制度において、3つある類型の、後見人、保佐人、補助人には、それぞれ、権限の範囲が定められています。

 

補佐人は、本人が行なおうとしている、一定の行為について同意を与える権限をもちます。

 

いわゆる、 『同意権』 ですね。

 

一定の行為とは、重要な財産を処分するなどの行為(御本人が居住する、自宅の処分は、後見人でも、NG。)をいいます。

 

どのようなものが、これに該当するのか、みてみますと・・・

 

★★  元本を領収し、または、利用すること

 

★★  金銭を借り入れたり、保証すること

 

★★  不動産または、重要な動産(自動車など)の売買などをすること

 

★★  訴訟行為をすること

 

★★  贈与、和解、または、仲裁合意をすること

 

★★  相続の承認、もしくは、放棄、または、遺産分割をすること

 

★★  贈与、もしくは、遺贈を拒絶し、または、負担付きの贈与、もしくは、遺贈を受託すること

 

★★  新築、改築、増築、または、大修繕をすること

 

★★  建物については3年、山林については10年、その他の土地については5年、動産については6ヶ月を超える期間の賃貸借をすること

 

なお、ご本人が、保佐人の同意を得ずに行なった契約などについてですが、ご本人にとって、不利益なものは、原則として、取り消すことができます。

 

 

つづいては、保佐人の代理権について。

 

実は、保佐人に与えられる代理権は、特定の事項にかぎられているのですね。

 

どのようなものが、該当するかをみてみますと・・・

 

◆◆  預貯金に関する、取り引き

    (預貯金の管理、振込み依頼、払い戻し、口座の変更や、解約な)

 

◆◆  年金、障害手当金、その他の、社会保障の給付を受け取ること

 

◆◆  公共料金、家賃、地代、ローンの返済金などを支払うこと

 

◆◆  日用品以外の、生活に必要な物品の購入

 

◆◆  遺産分割をおこなうこと

 

◆◆  保険契約の締結、変更、解約、または、保険金を受け取ること

 

◆◆  権利証、銀行印、実印、印鑑登録カードなどの保管を行なうこと

 

◆◆  介護に関する契約(介護保険制度における、介護サービスの利用契約、家事援助者などの派遣契約を含みます)の締結、変更、または、費用の支払いを行なうこと

 

◆◆  介護に関する契約以外の福祉サービスの利用契約の締結、変更、解除、または、費用の支払いなどを行なうこと

 

◆◆  福祉関係の各施設への入所に関する契約の締結、変更、解除、または、費用の支払いを行なうこと

 

◆◆  医療機関(病院など)への入院に関する契約の締結、変更、解除、または、費用の支払いを行なうこと

 

◆◆  医療契約の締結、変更、解除、または、費用を支払いを行なうこと

 

◆◆  住居などの、新築、増築、改築、修繕に関する、請け負い契約の締結、変更、解除を行なうこと

 

◆◆  居住用の不動産の、処分を行なうこと

 

◆◆  借地契約の締結、変更、解除を行なうこと

 

◆◆  借家契約の締結、変更、解除を行なうこと

 

 

たくさん、ありますね。

 

皆さまの、御仕事にかかわるシーンも、実にたくさんありますので、今後は後見人、保佐人などのかたがたと、契約などで、お会いすることもきっとありそうですね。

 

 

 

さて、つづいては、『任意後見制度』に関する、問題でした。

 

正解から、申し上げれば、任意後見を結ぶには、『公正証書』で任意後見契約を行なわなければ、認められません。

 

 

『公正証書』とは、公証人が、作成する文書をいいます。

 

通常の手続きでは、ご本人と、任意後見人になってくれる人とが、公証役場を訪れ、契約書を作成してもらうことになります。

 

 

『公正証書』以外の形式での形で、契約をなさっても、任意後見契約として、使用することはできないのですね。

 

 

法定後見制度とは、大きく異なり、任意後見制度制度は、ご本人の判断能力が不十分になったときのために、あらかじめ、後見人になってくれる人と、後見事務の内容を契約(公正証書)で、とりきめておく制度となります。

 

法定後見制度では、ご本人、または、四親等内の親族などの申し立てに基いて、家庭裁判所が、成年後見人等を、職権で選任しますので、任意後見人制度は、かなり、先進的で、自由度が高い制度ともいえそうですね。

 

 

5○

 

これまでは、後見人のなり手は、御家族が後見人を引き受ける、いわゆる、『親族後見人』が、多くを占めていたのですが、

 

後見人を、御家族以外に御願いする、『専門職後見人』として、弁護士さんや、司法書士、社会福祉士などのかたがたが、後見人となるケースが増えてきています。

 

後見人となってくれる、お子さんや親族がいない、あるいは、たいへん、難しいさまざまな事情をかかえているため、親族では引き受けることが困難・・・などといった理由から、また、後見制度の普及からも、『後見人の社会化』が進んでいるといえそうですよね。

 

 

では、後見人には、、どのような人がなっているのしょう??

 

家庭裁判所における、選任状況では、ご本人が、法律的な問題をかかえている場合や、ご本人にとっての親族間に、紛争などがある場合、あるいは、ご本人の所有される財産が高額となる場合、複雑な身上監護の問題をかかえておられる場合などは、弁護士、司法書士、社会福祉士などの、専門職後見人が、選任されることが多いとされます。

 

後見人になってもらえる親族がいない場合などには、専門職後見人以外では、地域の社会福祉協議会などの、『法人』が、後見人に選任されることも多くあるそうです。

 

 

ちなみに、複数の人で、後見人をつとめることも可能とされています。

 

御家族と、弁護士さん、御親族が2人で、などというケースが、法務省ホームページで紹介されています。

 

御時間のあるときに、ちょこっと、ご覧になってみてくださいね。

 



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